Q1. 「実効容量」とは何ですか?
A.
「実効容量」とは、モバイルバッテリーから実際にスマートフォンやその他のデバイスに供給される有効な電力量のことです。
パッケージに記載されている容量(例:10,000mAh)は、**リチウム電池セル自体が持つ理論的な容量(3.7Vベース)**であり、使用時には以下の理由でロスが生じ、実際に使える容量は60〜70%程度になります。
Q2. なぜ表記容量よりも少なくなるのですか?
A.
主に以下の理由によってロスが発生します:
✅ ① 電圧変換によるロス
-
バッテリーセルは3.7Vで動作しますが、スマートフォンの充電には5Vまたはそれ以上の電圧が必要なため、昇圧(ブースト)変換が行われます。
-
この過程で10~20%の電力が熱として損失されます。
✅ ② 回路制御・保護機能による消費
-
過電流・過電圧保護や温度管理の回路が内蔵されており、これらもわずかに電力を消費します。
✅ ③ ケーブルや接続端子での損失
-
ケーブルの品質・長さや、端子の接触不良などにより、電力効率がさらに下がる場合があります。
Q3. ワイヤレス充電の実効容量はさらに少ないですか?
A.
はい。ワイヤレス充電では有線よりもさらに効率が下がります。
-
一般的にワイヤレス充電の効率は70〜80%程度とされており、モバイルバッテリーからスマートフォンへの最終的な実効容量は、表記容量の50〜60%程度になることが一般的です。
-
たとえば、10,000mAhのバッテリーであれば、ワイヤレスでは約5,000~6,000mAh分程度の充電が可能とお考えください。
また、スマホとバッテリーの位置がずれていたり、ケースが厚い・異物が挟まっている場合は、さらに効率が低下します。
Q4. 急速充電(高出力)時にもロスはありますか?
A.
はい。急速充電(特に18W以上のPD/QC対応など)では、内部での電圧変換・電流制御の負荷が増加するため、ロスが大きくなります。
-
充電速度が速くなる一方で、発熱によるエネルギーロスも増加します。
-
長時間高出力で使用すると、バッテリーの温度が上がり、安全のため自動的に出力が抑制されることもあります。
📌 バッテリー寿命を延ばすためにも、必要以上に高出力で充電し続けるのは避けるのが理想的です。
Q5. 実際にはどのくらい充電できますか?(目安)
表記容量 | 実効容量(有線) | 実効容量(ワイヤレス) | iPhone 13(3,200mAh)充電回数目安 |
---|---|---|---|
10,000mAh | 約6,500~7,000mAh | 約5,000~6,000mAh | 有線:約2回/ワイヤレス:約1.5回 |
20,000mAh | 約13,000~14,000mAh | 約10,000~11,000mAh | 有線:約4回/ワイヤレス:約3回 |
※実際の使用状況・気温・端末の充電中使用等により異なります。
Q6. 極端に充電回数が少ない気がするのですが?
A.
以下の点をご確認ください:
-
バッテリーが満充電されているか
-
使用しているケーブルが劣化していないか
-
端末を充電中に操作していないか(バックグラウンド動作でも消費されます)
-
ワイヤレス充電時、位置がずれていないか/ケースや異物が挟まっていないか
それでも明らかに充電効率が悪いと感じられる場合は、弊社サポート窓口(https://matech-jp.com/contact/)までご連絡ください。
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